【大阪府・全国古家再生推進協議会】地方は宝の山 空き家・古家の不動産投資が今アツい

今、地方の空き家・古家が投資物件として評価される時代に

一般社団法人 全国古家再生推進協議会(大熊 重之理事長)は、空き家再生の専門家「古家再生士Ⓡ」と、空き家投資の専門家「古家再生投資プランナーⓇ」を育成し、空き家・古家を投資物件とし、戸建て賃貸住宅として供給する取組みを展開です。

地域の古家再生士Ⓡが厳選し、リフォーム工事費用までを算出した空き家・古家物件を、投資家が見学・購入するツアーを全国で開催、空き家・古家物件再生戸数は、2,284棟、見学ツアー開催数は、1,536回で累計参加人数7,823人(2018年から2024年12月31日まで)で、現在の会員数は、1万7,148人に達しています。

特に最近は地方にフォーカス。大熊 重之理事長が執筆した『地方は宝の山! リスクを極限まで抑えて儲ける「空き家・古家」不動産投資』(日本実業出版社発行)が好評を博し、地方での空き家・古家の不動産投資が話題沸騰です。

今回は、全国古家再生推進協議会の大熊 重之理事長に地方の空き家・古家の不動産の魅力について話をうかがいました。

一般社団法人全国古家再生推進協議会

大熊 重之理事長

目次

地方での空き家・古家物件見学ツアーが好評

――一般社団法人全国古家再生推進協議会(略称・全古協)さまの事業内容から教えてください。

大熊 重之氏(以下、大熊理事長)

全古協は投資家と空き家を再生する工事業者に学んでいただく教育講座を設けるなど教育に力を入れています。まず、空き家再生を担う工事業者に対して座学に加え、リアルでの教育システムを設け、「古家再生士Ⓡ」として認定しています。

投資家は、内容は空き家投資全般を学ばれます。不動産は実物資産ですので、ノウハウや経験が必要です。その後、「古家再生投資プランナーⓇ」として認定し、その両者をマッチングさせることを全古協が担っています。

そのマッチングの提供のために、「空き家・古家物件見学ツアー」を定期的に開催。このツアーは、空き家・古家物件をリアルで見学し、その際に物件の見方、家賃相場、周辺環境の見方、リフォーム方法などを現地で体験できるツアーとなっています。

現地では昼頃に3~4軒見に行きますが、空き家・古家物件を投資家お一人でご見学されるだけではただの見学に留まります。しかし、現地では古家再生士Ⓡがアテンドし、見方のポイント、望ましいリフォーム方法の解説付きで空き家・古家物件を見学できます。

大熊理事長

さらに投資家同士でご参加されますから、ご自身とは別の投資家の目線も得られる点も大きいです。たとえば、投資家同士で意見交換する中で、「こういうところの点に気を付けて見ているのか」「このような考え方があるのか」など、ご自身でも気が付かなかった目線や考え方が発見できるのです。

空き家・古家物件見学ツアーは半日で終わりますが、古家再生士Ⓡの解説や他の投資家の考え方も得られるため、非常に効率にいいツアーで、さらに見学した物件が投資に見合うと決断された場合、買い付けを入れて購入も可能です。

空き家活用に特化した2種類の専門家を認定

人口減少する地方都市の投資がなぜ魅力!?

――なぜ、地方の空き家・古家の一戸建て物件が魅力なのでしょうか。

大熊理事長

全古協の活動も都市部から始まり、大阪府東大阪市、寝屋川市からスタートしているのですが、この地域は大阪市中心部からやや離れています。次に東京都周辺の千葉県や埼玉県に進出しました。共通している点は、通勤圏ではありますが、少し離れている場所を選んでいましたが、これは価格帯と投資利回りを考えてベストな選択です。

空き家・古家物件見学ツアーは毎年、前年比で5~6ツアー増えていますが、特に地方のツアーの中でも、地域的には、北陸、東北、四国、九州などの各地方に力を入れています。地方でのツアーを開催していくごとに、地方の空き家・古家物件の投資に手ごたえを感じました。

具体的には物件の価格が安いため、購入しやすい価格帯であり、地方では、戸建て住宅に投資される方は少なく、従って競合も限られています。そこで我々がイメージしている物件や中には掘り出し物件が購入できます。

大熊理事長

地方物件の投資を行って分かった点は、家賃相場が都市部と変わらないことです。東京都内はもちろん家賃は高いですが、地域によっては1万円ほどの差に留まります。我々が展開している物件では大阪府と北陸や九州地方を比較すると、大阪府の方が家賃が安いケースもあります。つまり、物件を安く購入でき、全古協のノウハウの活用により、家賃をしっかりと確保できれば投資としては筋がいいと考えています。

次は人口減少下の地方において入居者の確保について心配されている方がいます。しかし、地方では戸建て賃貸住宅がほぼなく、それを探されている方も一定数おり、入居の面でも都市と地方はあまり変わらないことを考えれば地方での空き家・古家物件の投資は、魅力にあふれているのです。

逆に東京・大阪・名古屋の三大都市圏であれば投資される方も多いため、物件や情報の取り合いも多い。そうなると購入価格が上がり、逆に投資利回りは下がる傾向になります。

北陸の金沢市は人気な投資先

空き家・古家物件見学ツアーは投資家に人気

――大熊理事長が執筆された、『地方は宝の山! リスクを極限まで抑えて儲ける「空き家・古家」不動産投資』(日本実業出版社発行)では、北陸地方にフォーカスした物件が多かったように思いました。

大熊理事長

本書では金沢市の空き家・古家物件をクローズアップしました。金沢市は第二次世界大戦の際に空襲がなかったため、古い家が残っています。全古協は古い家や戸建ての良さを演出するリフォームを展開していますので、それにマッチしている物件が金沢市には多いのです。

そこでこの金沢市のエリアを強化しました。もともと、加賀百万石の古都や観光地としての人気度や知名度は高く、北陸新幹線が今は敦賀まで延伸しましたから、東京からはとても便利になりました。こうした背景から、東京をはじめとする関東圏の投資家からの金沢市に加えて富山県でも空き家・古家投資・再生が増加中です。

特に金沢市でも少し海側方面へ30分ほどクルマを走らせる地域に注目しています。市内の中心地から比較するとやや寂れた街でした。保存地区で古い住宅も残っていますが、全古協がその地区に何回か見学ツアーを開催し、投資家が購入されていくと街が少しずつ変わり始めました。

入居者が増え、空き家が減っていきます。今、工事中ですが能登の朝市に出店されていた方も店を構える予定で、街が活性化し、街まるごといい方向に変化しています。次に、2024年には、愛媛県東部の新居浜市で空き家・古家物件見学ツアーを開催し、3軒リフォームしましたが2週間ですべて入居者が入りましたがこれは全国的にも珍しいです。

再生前と再生後の戸建て賃貸住宅
大熊理事長

分析した結果、新居浜市は戸建て賃貸住宅が少なく、あっても新築かボロボロのまま貸し出す物件になります。その中間の需要に全古協が応えました。新居浜市は造船の街で戸建て賃貸住宅に住みたいと思われる方が多く、投資家サイドから見ても興味深い街です。

工務店と投資家のマッチング

――空き家・古家を再生するためには、リノベーションを施す必要がありますが、どのような手法をご提案されていますか。

大熊理事長

日本の工務店業界は国の施策もあり、新築依存であり、これは現在も続いています。新築工事では図面通りに、あるいは施主が伝えた通りに施工しますので、全古協とは少し目的が異なります。

全古協ではリフォームを施す際、その物件をいいものにするよりも、入居者が求める家賃帯とするために、効率のいい施工とすることが目的です。そのため丁寧すぎる施工でもよくありませんし、不足しても問題があります。

たとえば5万円の家賃であれば、入居者がその家賃にご満足されるリフォームとすることが肝要です。実は全古協が発足する以前にはこうした家賃から逆算する(利回りを考えた)リフォームをする施工会社は不在でした。

大熊理事長

実はここに大きな問題があり、ある物件を100万円で購入したとしてもリフォーム金額が分からなければ総投資額が算出できなかったからです。そうなると最終的に投資判断が出来ません。

そこで空き家・古家投資物件をリフォームできる専門家を養成することにしました。そもそも戸建て賃貸住宅をリフォームする専門業者が少ないため、家賃相場並みのリフォームを施せる業者の育成につとめました。施工にあたり、戸建て賃貸の不動産の知識が肝要ですので学んでいただきました。

そこで投資家と工務店が同じ土俵に立ち、ともに進むパートナーとして空き家再生につとめることとなりました。最終的には空き家・古家投資物件をリフォームできる専門家の養成に成功しました。

根本理念「4方よし」の精神とは!?

地方にはいい状態の空き家や古家が多く残っており、投資としても魅力的

――投資家サイドでは、なるべくコストを抑えたいと考えると思うのですが、その点はどうお考えですが。

大熊理事長

これは全古協が最も大切にしている「4方よし」についてご説明いたします。欲をいいだすときりがありません。投資家サイドからすると、「利回りは高い方がいい」「物件は安い方がいい」「工事はよりよく安くしたい」などを望みますが、利益を投資家お一人で享受しようとすると、その周辺の方々は負担になります。

たとえば、「工事の見積もりの七掛けか八掛けでやって欲しい」「6社に相見積もりを取って一番安い工事会社にお願いします。だからもっと下げられませんか」、こんなことをやり続けていきましたら、次からはその工務店は、見積りを提出せずまったく相手にしなくなります。結果的に投資家も継続的に資産形成が出来なくなります。

一方で工務店が好き勝手にリフォームすると投資に見合った工事になりません。これは双方がウィンウィンの関係をつくることが大切で、投資家と工事会社双方にメリットがあるように、ちょうどいいバランスを配慮するための仕組みをつくっています。

大熊理事長

具体的には投資家は事前に総投資額と収入としての家賃収入を理解していれば安心です。ポイントは工事業者が家賃相場と工事額を算出し、購入する前に投資家の収支シミュレーションを示しますので投資家は安心して投資が出来ます。そこで工事業者は投資家から仕事を受注できる環境が整うのです。

しかも高い利回りが確保できることが事前に分かっていますから、工事業者も相見積もりを取ることや値引きをされることもありません。このような仕組みで、「入居者さん・大家さん・工務店・地域社会に収益を発生」させることを大切にしています。この4方よしが全古協の根本の理念です。

条件が合えば、空き家・古家物件見学ツアーで購入も可能

小規模工務店や工事会社が元請けで仕事ができる

――特に、空き家・古家投資においては、工事も担う古家再生士Ⓡの役割は大きいですね。

大熊理事長

この古家再生士Ⓡは、投資家のことを真剣に考え、物件を選定して情報提供をされていますのでこの投資システムの構築にあたっては、古家再生士Ⓡの存在は欠かせません。古家再生士Ⓡを担う工務店や工事業者で10人以下の小規模事業主は、一般的に下請け業が多いのです。

しかし、全古協で古家再生士Ⓡとして投資家に対応することは、直接顧客の仕事のやり取りが実現し、「いい投資物件を紹介してもらってありがとう」と顧客から感謝の言葉が聞けることが大きい。さらには、値引きも相見積もりも取られることもありません。ですから非常にやりがいのある仕事です。ですから全国の古家再生士Ⓡも地域でやりがいをもって頑張っています。

――率直にうかがいますが、元請けになれることの意味は大きいのでしょうか。

大熊理事長

その意味は大きいです。下請けであれば、元請けに常に頭を下げ、時には元請けから叱られ、ちゃんとできて当たり前ですが、そこに感謝の言葉が返ってくることはありません。その点、直接感謝の言葉が寄せられ、元請けにもなれる古家再生士Ⓡの仕事は大変やりがいがあると、皆さんおっしゃっています。

投資家の属性はさまざま

地方投資の不動産で安定した生活も

――投資家の属性についてはいかがですか。

大熊理事長

個人事業主、自営業、士業、中小零細企業を経営されている方々が経営の中に、空き家・古家投資を盛り込むことで経営が安定します。士業の方の事例では、空き家・古家投資で事務所の家賃を賄えるようになり、非常に経営が楽になったとの声があります。

飲食店経営者は、景気や季節の波に左右されますから、楽ではありませんが一定の家賃収入を確保することで士業のケースと同様に経営が楽になりました。不動産投資は最初は手間がかかりますが、家賃収入が確保されるようになれば、ほぼ放置状態で続けられるため、本業と両立できるのです。

また、会員の7割はサラリーマンで、平均すると年収600万円~800万円の方が多い。年齢的には50代前後が一番多く、その方々がある程度の貯えがあり、その貯えも今のインフレ時代ですから、貯金するだけでは目減りします。

たとえば、株式投資ですが、このインタビューを受けた時点ですが、歴史的に暴落し、大きなニュースになっています。そこで不動産投資が注目されていますが、都市部と違い、地方ですから、大金を捻出しなくとも、回せる投資です。属性としてはサラリーマンの方でも一定の収入がありつつも、ご自身の将来不安を抱いている方が多いです。

たとえば、「このまま定年まで勤められるか」「退職後は何をすればいいのか」「老後はがっつりと稼がなくとも不動産物件を管理しつつ、家賃収入を一定金額確保したい」などを思われている方がおります。

『地方は宝の山! リスクを極限まで抑えて儲ける「空き家・古家」不動産投資』

――『地方は宝の山! リスクを極限まで抑えて儲ける「空き家・古家」不動産投資』で最も主張したかった事はどのような点ですか。

大熊理事長

新居浜市での事例や説明しましたが、全古協で展開している空き家・古家再生の取組み自体が地方の中であてはまる地域が出て来ていることが分かりました。我々の取組みとマッチする地域はたくさんあるはずです。そうした隠れた地域を開拓すれば、投資利回り12%も難しくありません。この先、魅力ある投資になると思います。

実は、昔と比較して空き家・古家投資の競合が増えると予想していますが、彼らがターゲットとするのは、東京、大阪、名古屋の三大都市圏です。正直、地方での投資はいうほど簡単ではありませんので参入しにくいと見ています。

そういう意味では、全古協がこれまで培ったノウハウをもとに、地域の隠れた需要を発掘し、投資された街も再生するという、いい循環を目指して参ります。

こういった我々の活動が国にも認められ、国土交通省主催の「不動産アワード 担い手育成部門 優秀賞」を頂きました。

国土交通省の「不動産アワード 担い手育成部門 優秀賞」で表彰を受ける

団体概要

社団名一般社団法人 全国古家再生推進協議会
住所〒579-8004 大阪府東大阪市布市町3-2-57
公式HPhttps://zenko-kyo.or.jp/
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