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下田温泉

下田温泉は、熊本県天草市にある温泉地です。約800年前に開湯した歴史の古い温泉地で、昔から多くの人に湯治場として利用されてきました。湯治場としてゆっくり安らげる環境であり、温泉の湧出量の多さと効能から国民保養温泉地に指定されています。日本の温泉のほとんどは火山性温泉と非火山性温泉のどちらかに分類されますが、下田温泉はどちらにも該当しない特殊な温泉です。
51度の源泉は湯を薄めたり沸かしたり、循環したりしない源泉かけ流しの天然温泉です。サラッとした肌触りの湯は神経痛や冷え性、成人病などさまざまな適応症に効果があるといわれています。下田温泉は景観の美しい温泉地としても有名です。天然記念物である「妙見浦（みょうけんうら）」の絶景や東シナ海からは日本の夕日百選に選ばれるほどきれいな夕日が堪能できます。温泉以外にもダイビングやイルカウォッチング、海水浴などマリンアクティビティーが満喫できる観光スポットも豊富です。小さな子供連れの家族やカップル、熟年夫婦と幅広い年代におすすめできる温泉地といえます。
下田温泉へアクセスする場合は、天草空港からレンタカーを借りて、国道389号線、国道324号線を経て県道47号線を走らせると約40分で到着します。電車で行く場合は、JR三角（みすみ）駅で下車します。そこからレンタカーを借りて国道266号線を経由して1時間20分ほどで現地に着きます。

天草ロザリオ館・大江教会

天草ロザリオ館は、キリスト教が日本に伝来してからキリスト教弾圧に至るまでの歴史を知ることができる資料館です。館内には、隠れキリシタンの遺物や資料などが展示されています。マリア観音と呼ばれる、隠れキリシタンが拝んでいた観音菩薩などが展示されています。隠れキリシタンが祈る場所として作られたかくれ部屋も再現されており、キリシタンの祈りであるオラショの声が流れ、当時の様子を伺い知ることができます。九州自動車道松橋ICから2時間20分ほどの場所にあります。
「大江教会」は、坂を上がった丘の上に立てられ、天気の良い日には青空にそびえ立つ白亜の建築が美しく敬虔な気持ちにさせてくれます。この教会は天草でキリスト教が解禁されてから最初に造られた教会です。生涯この教会を拠点に宣教活動を続けたガルニエ神父が、自ら志願してフランスから赴任し、自費で建築家に依頼し、昭和8年に完成させました。
この天主堂を設計したのは数多くのカトリック教会の建築を手がけた人物で「教会建築の父」と呼ばれる鉄川与助氏。ロマネスク様式の簡素で美しいフォルムの建築で、床は日本人に合わせて畳が敷かれています。ヨーロッパの建築技術を日本の大工職人が取り入れた建築例が見られる貴重な教会となっています。
教会は出入り自由ですが、写真撮影は禁止されています。教会に通う人の邪魔にならないように静かに見学しましょう。九州自動車道松橋ICから車で2時間40分ほどの場所にあります。駐車場もありますが、ほど近い天草ロザリオ館に広い駐車場があるので、そちらにおいて徒歩で行くことをおすすめします。

千厳山

千巌山（せんがんざん）は、熊本県上天草市にある山。奇岩が重なり合っている姿が特徴的で、標高は162メートルです。国の名勝に指定されているほか、国指定文化財にもなっています。
1637年に天草の乱が起こったとき、天草四郎が出陣する際の祝宴を開き、酒を酌み交わした場所であるという言い伝えがあります。酒を酌み交わしたのが杓子であったことから、かつては「手杓子山」と呼ばれていましたが、1933年に現在の千巌山という名称になりました。
山の途中にある千巌山展望所駐車場近くには、キリシタン墓地があります。そして、山頂からは天草諸島と九州本土をつなぐ「天草五橋」や島々の眺めが見下ろせます。遠くは島原半島や八代海まで見渡すことができるパノラマは絶景。もともと千巌山は松の木やミツバツツジなどが群生していましたが、ソメイヨシノが植樹されたことから、春は桜の名所としても知られるようになったスポットです。
熊本市街から千巌山に向かうには、まず熊本駅の東を走る国道3号を南下して宇土駅を過ぎたところで右折して国道57号に入り、そのまま島原湾沿いに上天草市方面に進みます。途中の宇城市にある三角西港を過ぎたみすみインターチェンジで三角大矢野道路に入るか、その先の五橋入口交差点から天草パールラインに入ります。両道路とも国道266号で、千巌山の麓にまでつながっています。
千巌山展望台には熊本駅から約1時間30分で行くことが可能。普通車50台、大型車10台が停まれる駐車場があります。九州自動車道の松橋ICからは国道266号を通って約1時間、天草空港からは国道324号を経由して約1時間でアクセスすることができます。