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二戸駅近くの観光情報

盛岡駅から新幹線で約25分。岩手県の最北端にある二戸駅（にのへえき）は、首都圏と東北地方を結ぶ東北新幹線と、盛岡駅から青森県西部へ延びる在来線IGRいわて銀河鉄道の接続駅です。駅西口から直結する二戸広域観光物産センター「カシオペアメッセ・なにゃーと」では、県内各地の観光情報やお土産を購入できます。
西には奥羽山脈、南東には北上高地と、深い緑に囲まれた二戸市には、自然が生み出した絶景スポットが目白押しです。日本一の夫婦岩として知られる「男神（おがみ）岩」、「女神岩」とともに、四季折々の景色が美しい景勝地「馬仙峡（ばせんきょう）」へは、駅から車を利用して約5分でアクセスできます。二戸市街地はもちろん、北は青森の八甲田山から、南は県中央の岩手山まで360度の絶景を楽しみたい方には、市の東端に位置する折爪岳がおススメです。例年7月には、東北地方最大級、約100万匹とも言われるヒメボタルが飛び交い、幻想的な光景を演出します。二戸駅から、標高852.2mの折爪岳山頂へは、車用登山道「折爪ひめほたるライン」を経由し約35分。途中には、戦国時代最後の合戦場としても知られる九戸（くのへ）城跡もあります。
遠方へのアクセスには、駅から約5分の国道4号線（奥州街道）または、約10分の八戸自動車道・一戸ICが便利です。座敷わらし伝説が残る人気観光地「金田一温泉」へは、国道4号線を経由して約15分。漆の里として名高い浄法寺エリアへは、西へ延びる県道6号線を経由して約20分で到着します。

二戸駅近くで人気の観光スポット

馬仙峡

岩手県二戸市にある「馬仙峡（ばせんきょう）」は、清流馬淵川（まべちがわ）を挟む断崖などから成る景勝地です。馬淵川の渓谷と右岸の大崩崖（おおほうがけ）一帯、左岸の男神岩（おがみいわ）・女神岩（めがみいわ）までのエリアが、馬仙峡と呼ばれています。春は新緑、秋は紅葉が美しく、四季折々の風景を楽しめる場所で、1962年には、隣りにそびえる折爪岳とともに岩手の県立自然公園にも指定されました。馬仙峡の男神岩・女神岩は、男神岩が直下の川から約180ｍ、女神岩が約160ｍという巨石で、夫婦岩としては日本一の大きさを誇ります。
男神岩の上にある「馬仙峡展望台」は、辺りの壮大な景色を一望できる場所です。その他に、馬仙峡の絶景スポットのひとつとなっているのが、女神岩の眼下に広がる明神ケ淵です。この場所からは、男神岩・女神岩を真下から見上げたり、対岸にそびえる大崩崖の美しい地層を楽しんだりできます。明神ケ淵は、許嫁である男神の心変わりを悲しみ、この淵に身を投げた女神の伝説が残る場所。近くには、この悲恋を詠んだ句の歌碑も置かれています。
馬仙峡へは、東北新幹線も乗り入れるJR二戸駅から車で5分ほどで到着。八戸自動車道一戸ICからも、県道274号（奥州街道）を経由して10分ほどでアクセスすることができます。県道274号は馬渕川に沿うようにして二戸市を縦断しているので、清流が流れる風光明媚な景観を眺めながら、馬仙峡周辺のドライブを楽しむのもいいでしょう。

天台寺

岩手県二戸市にある「天台寺」は、728年に開山された歴史ある寺院です。奈良時代、聖武天皇の命を受けた行基が、8つの峰と谷をあわせて「八葉山」と命名し、この寺院を構えました。天台寺参道の登り口には、樹齢1,000年とも言われる桂の木が立ち、その根元からは「桂清水（かつらしみず）」と呼ばれる清水が湧き出ているのが、この寺院の特徴です。桂から湧き出る水は、古くから霊水として崇拝されてきた歴史を持つほか、天台寺の本尊に祀られる聖観音像も、行基が桂の大木から作ったとされています。そのため、本尊の観音像は「桂泉（けいせん）観音」とも呼ばれ、人々の信仰の対象とされてきました。
天台寺には59体もの仏像が置かれており、そのうちの13体は平安時代のものとされています。そのうち、天台寺の本尊でもある聖観音立像は国の指定重要文化財となっており、なた彫りと呼ばれる技法で作られた、11世紀頃の作品です。同じく国指定重要文化財の十一面観音立像などもあります。その他にも岩手県の指定文化財となっている銅鰐口（どうわにぐち）や漆絵立花図など、興味深い文化財が多数ある寺院です。また近隣には、参道入口に「浄法寺歴史民俗資料館」も併設されており、天台寺の歴史や、天台寺がある浄法寺地区にまつわる民俗資料などを見ることができます。
車の場合は、八戸自動車道浄法寺ICを下り、5分ほどでアクセス可能です。天台寺を訪れる場合は、歴史民俗資料館の先の専用駐車場（ただし冬期閉鎖されている場合あり）や、近隣にある指定駐車場を利用することができます。

九戸城跡

岩手県二戸市福岡字城の内は、かつて九戸氏の居城「九戸城（くのへじょうが）」があった場所で、現在は「九戸城跡」となっています。三方を馬渕川、白鳥川、猫淵川の3つの川に囲まれた平山になっており、広さは約36万平方kmです。2017年に発表された「続日本100名城」の中で、岩手県から唯一選出された場所でもあります。春には敷地内に数多く植えられている桜が見ごろを迎え、観光客を楽しませてくれるスポットです。
九戸城は、豊臣秀吉による天下統一における、最後の戦場としても知られています。九戸城の元の城主であった九戸政実が九戸の乱という戦を起こし、豊臣からの援軍によってこの乱が鎮圧されたことで、豊臣の天下統一が果たされたのです。その後の九戸城は福岡城として南部氏の居城に変わり、1636年には廃城。現在は本丸の石垣や城があった跡が残るのみの平地となっていますが、その城跡を見ながら歴史に想いを馳せることができる場所です。九戸城の近くには、かつての城主であった南部家が信仰していた「呑香稲荷神社」もあり、あわせて観光するのもいいでしょう。周辺にはほかにも、奥州糠部三十三所観音霊場のひとつで、岩壁に御堂が掘られている「岩谷観音堂」や、「二戸市埋蔵文化財センター」などもあります。
九戸城跡へは、八戸自動車道一戸ICを下りて車で10分ほどです。また、最寄りのJR二戸駅からは車で5分ほどでアクセスすることができます。歴史好きなら、ぜひとも足を運んでみたいスポットです。