【神奈川県・横須賀市】日本の近代化に貢献した軍港、日米の艦船間近で見れるクルーズなど人気満載の観光地

人気のクルーズの「YOKOSUKA軍港めぐり」で艦船を間近で見れる

神奈川県南東部、三浦半島の大部分を占める横須賀市。東京湾と相模湾の二つの海に面し、自然にも恵まれ多種多様な絶景を楽しむことができます。その横須賀市の最大の特徴は、軍港都市であることです。明治時代以来現在まで国防の重要拠点として日本の首都の防衛の役割を果たしており、軍事遺跡も多く残っており、歴史好きの方にも見所が満載です。

日露戦争で活躍した世界三大記念艦「三笠」が保存されている「三笠公園・記念艦『三笠』」、東京湾に浮かぶ唯一の自然島、横須賀本港を船で巡り、日米の艦船を間近で見学できる人気のクルーズの「YOKOSUKA軍港めぐり」など魅力満載です。

ちなみに、「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴」の4大軍港は、都市の歴史と文化が、「日本近代化の躍動を体感できるまち」というストーリーとして、2016年4月に日本遺産に認定されています。

横須賀3大グルメは、よこすか海軍カレー、ヨコスカネイビーバーガー、ヨコスカチェリーチーズケーキです。これらは横須賀の歴史や文化を象徴する名物として、地元住民だけでなく観光客にも親しまれています。

今回は、一般社団法人横須賀市観光協会の廣田三果さんに観光やグルメの魅力についてお話をうかがいました。

一般社団法人横須賀市観光協会

廣田三果さん

目次

日本近代の幕開けの場になった横須賀市

横須賀市田浦港町付近を空撮

――まず横須賀市の概要と魅力からお願いします。

廣田 三果さん(以下、廣田さん)

神奈川県の三浦半島の中心に位置しています。東京湾と相模湾に面し、平地は少ないですが、市域のほとんどが標高100~200mの丘陵地。豊かな自然に恵まれ、年間を通して気候が穏やかで、夏は涼しく冬は比較的温暖なため、雪もほとんど降りません。

横須賀市は、中核市に指定され、人口は約36.7万人です。海や緑、季節の花を楽しめる自然豊かな公園が多く、公園面積は県内市でトップです。また、県内トップクラスの漁獲量を誇る新鮮な魚介類や潮風を浴びて育った野菜が手に入りやすいのも魅力です。

都心からのアクセスも便利で、日帰り観光にもおすすめのエリアです。

品川駅からは、京浜急行で横須賀中央駅まで約45分、JR横須賀線では横須賀駅まで約1時間で到着します。

封建社会から近代への幕開けの舞台になった久里浜

「ペリー一行が上陸し、会見場に臨む様子を描いたもの。画:尾形月山(ペリー記念館蔵)」(出展:1枚の特選フォト「海&船」)

――歴史についてもいろいろありますが。

廣田さん

横須賀市は日本の近代の幕開けの場所です。1853年(嘉永6年) アメリカのペリー提督が率いる黒船が浦賀沖に停泊し、久里浜に上陸。そこでアメリカ大統領の国書を手渡しました。この翌年には日米和親条約が締結され、ペリー来航から大政奉還までの時期は「幕末」と呼ばれ、近世から近代へと移り変わる大きな転換期でした。

幕末にかけて横須賀は、近代への先駆けとなり、小栗忠順勘定奉行の提言により、横須賀製鉄所を建設。その後、横須賀海軍工廠として発展し、日本の海軍の拠点となり、今日でも、幕末に造られた貴重な近代化遺産として残され、現在は、米海軍横須賀基地や海上自衛隊横須賀基地としての役割を果たしています。

近隣には葉山や鎌倉といった観光地もありますが、軍港都市としての独自の歴史的魅力を持つ点で、横須賀は他とは異なる個性を放っています。

世界三大記念艦「三笠」が見られる三笠公園

日露戦争を勝利に導いた東郷平八郎像と乗艦した「三笠」

――観光スポットについては。

廣田さん

「三笠公園」 「猿島」 「ヴェルニー公園」 「くりはま花の国」 「YOKOSUKA軍港めぐり」 「ドブ板通り商店街」 「観音崎公園」などが主な観光スポットです。一つずつご説明します。

「三笠公園」は、横須賀を代表する公園で、日本の都市公園100選、日本の歴史公園100選にも選ばれています。公園の入り口には東郷平八郎の像があり、園内には記念艦「三笠」が保存されています。記念艦「三笠」は、世界三大記念艦の一つです。

三笠は、1905年(明治38年)の日露戦争での日本海海戦で東郷平八郎司令長官が乗艦し、大勝利を収めた連合艦隊の旗艦です。艦内では、日露戦争当時の歴史的な記念品が展示されているほか、VRなどを通じて歴史を楽しく学ぶことができます。

東京湾唯一の自然島「猿島」は日帰り観光にぴったり

猿島の要塞跡は国史跡に指定され、日本遺産に登録
廣田さん

猿島は、横須賀市沖に浮かぶ無人島で、「東京湾唯一の自然島」です。横須賀の三笠桟橋から船でわずか10分で行けますので、日帰り観光にふさわしい場所です。

明治時代からも東京湾の首都防衛拠点として要塞が築かれ、その多くの遺構が今も島内に残っています。これらの要塞跡は国史跡に指定され、「日本遺産」の構成文化財にもなっています。ツタがからまる煉瓦造りの要塞は、当時の名残を思い起こし、訪れる人々は魅せられています。

猿島の弾薬庫跡
廣田さん

特に、島内を巡る「無人島・猿島「探検」ツアー」は、プロのガイドが島の歴史や見どころを解説してくれるので、初めての方や家族連れにもおすすめです。バーベキューも楽しめますので、歴史遺産と食、自然散策が一度に楽しめます。

見事なバラ園で有名なヴェルニー公園

バラがとても美しいヴェルニー公園の対面には軍港の景色が広がる
廣田さん

ヴェルニー公園は、フランス庭園様式を採用した美しい公園で、見事なバラ園でも知られています。公園の名前は、横須賀製鉄所の建設に貢献したフランス人技師フランソワ・レオンス・ヴェルニーに由来しています。

対岸には軍港の景色が広がり、横須賀らしい風景が楽しめ、フランス庭園様式の中に庭園などに配置される休憩や眺望を楽しむため、壁のない建築物や噴水を配置、約1,300株ものバラが公園を彩っています。

異なる花のリレーを楽しめる「くりはま花の国」

くりはま花の国のポピー園
廣田さん

くりはま花の国は、花をテーマにした自然豊かな公園。春にはポピー、秋にはコスモスがそれぞれ100万本も咲き誇り、多くの来園者で賑わいます。ハーブ園では、5月から7月にかけてラベンダーが見頃を迎え、様々なハーブの香りを楽しめ季節ごとに異なる花のリレーが楽しめます。また、ゴジラの滑り台が有名で、子どもたちに大人気です。

迫力満載の日米艦船、運が良ければ空母も見れるツアー

軍港めぐりでは、日米の艦船を間近で楽しめる
廣田さん

YOKOSUKA軍港めぐりは、横須賀港を巡る約45分間の遊覧船ツアー。在日米軍や海上自衛隊の艦船を間近で見ることができるのが特徴で、横須賀本港から長浦港を周り、新井掘割水路を通ります。

アメリカ海軍のイージス艦や、海上自衛隊の潜水艦、護衛艦などが鑑賞できます。運が良ければ、空母や砕氷艦(南極観測艦)といった迫力満点の艦船に出会えることもあります。日米両国の多様な艦船を同時に見られる日本唯一のクルージングツアーとして知られています。

「スカジャン」の発祥地 アメリカを感じるドブ板通り商店街

全長約300mの通りに約150軒ものお店が並ぶドブ板通り商店街
廣田さん

ドブ板通り商店街は、全長約300mの通りに約150軒ものお店が並ぶ魅力的な商店街。第二次世界大戦後、近くに駐留したアメリカ軍の影響で、日本とアメリカの文化が融合した独特の雰囲気を持っています。

この通りは、「スカジャン」の発祥地としても知られています。スカジャンは、第二次世界大戦後に横須賀に駐留していたアメリカ兵が、土産物として龍や虎などのオリエンタルな刺繍を施したジャンパーを持ち帰ったことが始まりとされています。

現在も、ドブ板通りにはスカジャンの専門店が数多く並びます。その独特なデザインと歴史的背景から、国内外の観光客に人気のアイテムとなっています。

ドブ板通り公式HP https://dobuita-st.com/

横浜、東京都心、伊豆大島、富士山と360度のパノラマが圧巻の観音崎公園

観音崎公園は神奈川県下で最大の都市公園
廣田さん

観音崎公園は神奈川県下で最大級の都市公園で、東京湾に突き出した岬に位置しています。海と山、両方の魅力を持ち合わせた自然豊かな公園で、園内には照葉樹林が広がり、多様な野鳥や植物が生息しています。

公園からは、横浜やスカイツリー、浦賀水道越しに房総半島、さらには館山や富士山まで、360度のパノラマが楽しめます。東京湾が世界でも有数の海上交通過密海域を実感できる、シップウォッチングにも最適です。

横須賀市の3大グルメはこれだ!!

よこすか海軍カレー

――次はグルメについてはいかがでしょうか。

廣田さん

横須賀市には名物のよこすか海軍カレー、ヨコスカネイビーバーガーをはじめ、地元の新鮮な魚介を使った海鮮丼、海の幸、地元産のスイーツ、横須賀野菜など、魅力的なグルメが豊富にあります。

横須賀市は1999年(平成11年)5月に「カレーの街宣言」を行い、「カレーの街よこすか推進委員会」が発足し、「カレーの街よこすか」をPRしていますので横須賀グルメといえ 、まずはカレーです。

「よこすか海軍カレー」は、1908年(明治41年)発行の「海軍割烹(かっぽう)術参考書」に掲載されたレシピを参考に現代風に再現。牛肉や野菜をたっぷり使い、栄養補給を目的としていたとされています。

また横須賀海上自衛隊カレーもあり、海上自衛隊横須賀地方総監部のご協力のもと、各艦船に乗船している給養員長(料理長)のレシピを、横須賀市内のカレー店が忠実に再現して提供。普段味わえない護衛艦や潜水艦などのカレーを市内の認定店舗で味わうことができます。

海上自衛隊で毎週金曜日にカレーを食べる習慣が根付いていますが、この習慣が一般にも広まり、横須賀市では毎週金曜日を「カレーの日」としています。

米海軍艦船の乗組員が食べていたハンバーガーを再現した「ヨコスカネイビーバーガー」
廣田さん

ヨコスカネイビーバーガーは米軍基地公開などの際に親しまれている、海軍の伝統的なハンバーガーのレシピが、横須賀市へ提供され2009年1月に横須賀市で販売を開始しました。牛肉本来の味を活かしたシンプルな作りが特徴です。ドブ板通り沿いの「TSUNAMI (ツナミ)」や、横須賀基地の目の前にある老舗「HONEY BEE (ハニービー)」などが有名です。

ご当地スイーツといえばヨコスカチェリーチーズケーキです。約2万人のアメリカ人が暮らす米海軍横須賀基地が、2009年11月18日に本場ニューヨークスタイルのレシピを提供したことが始まりです。

ヨコスカチェリーチーズケーキ
廣田さん

濃厚でクリーミーな味わいが特徴で、本場ニューヨークスタイルを再現しています。多くの店舗では、その濃厚なチーズケーキに甘酸っぱいチェリーがトッピングされています。

日本の象徴である「桜(チェリー)」とアメリカの代表的なスイーツであるチーズケーキが融合したもので、日米親善の証といえます。

廣田さん

さらに相模湾に面する佐島漁港から獲れるしらすやタコのほか、東京湾の走水産ののりもブランド産として有名です。

ほかには地ビールとして横須賀ビールがあり、横須賀市にあるクラフトビールの醸造所で、地元の新鮮な食材と水を使って醸造。三浦半島産の新鮮な食材を活かし、地場の野菜や果物を使っています。

また、横須賀市はふるさと納税の返礼品も充実しております。もし、ご興味がございましたら、是非ご確認をお願いします。

さとふる:https://www.satofull.jp/city-yokosuka-kanagawa/

廣田さん

横須賀市観光協会はオリジナル商品も発売しています。もしご興味がありましたら、こちらもご確認ください。

様々なイベントを開催する横須賀

春の「よこすかカレーフェスティバル」

――年間のイベントは。

廣田さん

横須賀市が「カレーの街よこすか」を推進するメインイベントとして「よこすかカレーフェスティバル」を春に開催しています。このフェスティバルでは、横須賀海軍カレーや横須賀海上自衛隊カレーの販売、人気のカレーバイキング、カレーパンまつりも行います。

全国各地の個性豊かなカレーも楽しめるのが大きな特徴で、さまざまな地域のカレーが出店。友好都市やカレーでまちおこしをしている都市、首都圏のカレーの街の事業者なども参加されます。

よこすかYYのりものフェスタ
廣田さん

5月から6月にかけては「よこすかYYのりものフェスタ」を開催、鉄道や船、自動車など様々な「のりもの」をテーマにしたイベントで、お子さん連れのファミリーに特に人気が高いです。

JR東日本による鉄道車両の展示や車内イベントのほか、海上自衛隊横須賀地方総監部の一般公開があり、艦艇や車両の見学ができ、横須賀のあらゆる乗り物が楽しめられます。

よこすか開国花火大会
廣田さん

「よこすか開国花火大会」は、三浦半島最大級の約1万発の花火が打ち上げられる大規模なイベントです。横須賀市がペリー来航150周年を記念して、2003年に開催された「よこすか開国祭」のフィナーレを飾るイベントとして始まりました。

海上から打ち上げられる花火は、横須賀の夜空を華やかに彩ります。特に、隅田川花火大会のコンクールで優勝経験もある煙火店「マルゴー」の花火は見ごたえ抜群です。

よこすかみこしパレード
廣田さん

「よこすかみこしパレード」は市内各地から数十基の神輿や山車が集結し、横須賀中央大通りを練り歩くイベントで、威勢の良い掛け声とお囃子とともに、盛大なパレードが繰り広げられる横須賀ならではのイベントです。

日本の伝統「みこし」の魅力を間近で見てお楽しみいただけます。

――温泉などの宿泊施設はいかがですか。

廣田さん

市内に「ラビスタ横須賀観音崎テラス」という観音崎に近い海岸沿いに位置するリゾートホテルがあります。また東京湾を一望できる露天風呂が魅力の日帰り温泉施設「横須賀温泉 湯楽の里」やビジネスなどが市内にあります。

小栗忠順や三浦一族をクローズアップへ

小栗忠順は、フランス人技師・ヴェルニーとともに横須賀製鉄所の建設と日本の近代化に大きく貢献

――これからの動向としましては。

廣田さん

2027年のNHK大河ドラマの主人公は、横須賀ゆかりの小栗忠順です。これを機にJR横須賀駅、ヴェルニー公園などに歴史的な側面から観光振興を図る動きもあり、具体的な検討をこれから行っていきます。

小栗忠順は、現在の横須賀製鉄所(後の横須賀造船所)の建設に尽力し、日本の近代化に貢献した人物と言って過言ではありません。

次に旧日本軍の弾薬庫として使用されていた「大矢部弾庫跡地」を大矢部みどりの公園として2028年4月の開業を目指し、整備に動いています。実は大矢部弾庫跡地は大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で有名になった三浦一族のゆかりの場所です。

大矢部みどりの公園のイメージパス
廣田さん

横須賀市出身で歴史&山城ナビゲーターの「山城ガールむつみ」さんという方がおられます。この方は、地元の三浦一族の振興に熱心で「三浦一族城郭保存活用会」を立ち上げられ、三浦一族の歴史や山城の魅力を伝えられています。

歴史イベントやツアーを企画され、三浦一族の史跡を巡るツアーや歴史講座などを多数手がけており、参加者が楽しく歴史を学べる機会を提供し、三浦一族は新たな観光コンテンツに一役を買うことを期待しています。

今まで横須賀にご関心がなかった方にもご興味を持っていただけるような観光コンテンツの充実を図り、イベントなどでご家族でいらした方も歴史という観点から再来していただけるようにつとめたいと思います。

そのために三浦一族についてクローズアップをしていきたいです。三浦半島一体で活躍した三浦一族に想いを馳せる観光も是非、楽しんで欲しいと願っています。

京急線横須賀中央駅前に「横須賀市観光案内所」がございますが、「旅前」「旅中」で観光の有益な情報発信を強化し、質の高いおもてなしを行っていきます。

団体概要

名称一般社団法人横須賀市観光協会
事務所〒238-0004 神奈川県横須賀市小川町13-1 アサヒ横須賀ビル8F
公式HPhttps://yokosuka-kanko.com/
公式SNShttps://www.instagram.com/tabisukka_yokosuka/
https://x.com/yokosukakanko
横須賀市観光情報サイトhttps://www.cocoyoko.net/
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