那覇空港から車で約40分、ライブや展示会などが行われる沖縄コンベンションセンター、ぎのわんトロピカルビーチが広がるぎのわん海浜公園と2つの巨大施設がある宜野湾市。
近隣には、ラグナガーデンホテルや沖縄プリンスホテル オーシャンビューぎのわん、ムーンオーシャン宜野湾ホテル&レジデンスと、徒歩圏内に大型ホテルが3つあります。
ぎのわん海浜公園入口「歓海門」の近くにあるのが「うみちか食堂」です。
沖縄そば、チャンプルー定食、みそ汁など沖縄の家庭料理が豊富にそろいます。
今回は、昔ながらのうちなー(沖縄)食堂を感じさせる、うみちか食堂さんへお伺いしました。
1.ゆったりとくつろげるアットホームなうちなー食堂
席につくと、店内に流れる沖縄民謡の優しいメロディーに癒やされます。
テーブル席と座敷席があり、どこか懐かしい雰囲気。
地元の年配のお客さんが多いことから、食券制ではなく、席で注文するスタイルです。
直接会話することで親しみやすくなり、食後に料理の感想まで伝えてくれる間柄になることもあるそう。
お客様との距離が近い、家庭的な食堂です。
店内の壁には野球選手やサッカー選手、タレントのサイン色紙がびっしり。
宜野湾市の好立地にあり、有名人が多く来店している人気店のようです。
2.ワンコイン沖縄そばに込めたオーナーの思い
「メニューは豊富にありますが、うちは沖縄すば屋です」と話すのは、オーナー・松永 さくらさんの右腕、仲里さん。
沖縄で「すば」といえば、沖縄そばのこと。
厨房では、オーナーと仲里さんが腕をふるいます。
沖縄そば専門店を経営していたオーナーの父親は食べ歩きが趣味で、自身が店を始めた時に「ワンコインで食べられる沖縄そば」にこだわったそうです。
お客様の満足感を大切に思ってのこだわり。
ほっこりするお話しですね。
その思いを引き継ぎ、「うみちかすば(小)」は480円とワンコインで食べられます。
ちなみにオーナーの父親が営んでいたのは「やまちか食堂」。
その縁で店名を「うみちか食堂」としたそうですよ。
うみちか食堂の自慢は、沖縄そばのだし。
朝から12時間かけてカツオや鶏、野菜を煮込んでだしをとり、久米島海洋深層水が原料の「球美の塩」で味を調えます。
カツオの香りがふわりと漂う、あっさりとしながらもコクのあるスープは、自慢の味わい。
コシの強い細麺の沖縄そばを茹で上げてスープを注ぎ、3時間かけて煮込んだ三枚肉と、かまぼことネギをトッピングすると、うみちかすばの完成です。
ほかにもソーキすば、イカスミすば、カレーすば、てびちすばなど、沖縄らしいそばが豊富にラインナップ。
てびちすばは、そばの上にテビチをのせず、別皿で登場。
「こだわりのスープをじっくり味わっていただきたくて」と仲里さんが話してくれました。
うみちか食堂の人気メニューは、看板商品の「うみちかすば」のセットもの。
写真は、うみちか小すばにジューシー(沖縄風炊き込みご飯)、クーブリリチー(昆布の炒め煮)、漬け物が付く「すば小セット」750円。
リーズナブルなこともあり、地元客からの人気も高いとか。
クーブイリチーを島豆腐の冷やっこ、そばを中(900円)や大(980円)へのアレンジも可能です。
3.大人気!うちなー食堂の定食メニューあれこれ
地元客はもちろん、観光客にも人気なのが、牛肉と豆腐炒め定食750円(単品600円)。
島豆腐やたまねぎ、にんじん、キャベツ、もやし、ニラを、にんにくや醤油で味を染み込ませた牛肉と混ぜ合わせたチャンプルー料理です。
味付けには、塩・胡椒にブラックペッパー、さらに、うみちかオリジナルの沖縄そばだし汁をプラス。
だしが効いた炒め料理は、地元のお客様や観光客からも、人気がある一品です。
定食の中ではとんかつを使った料理にも定評があるそう。
網目を入れた肉に味付けし、丁寧に下ごしらえを行います。
「パン粉は粗挽きを使います。そのほうがサクサクの歯触りを楽しんでいただけるので」と仲里さん。
揚げたてのとんかつはサクサクの食感でジューシーな味わいです。
今回オーダーしたのはカツカレー950円。
アメリカンサイズのとんかつ1枚を大胆にのせた、うみちかのカツカレーは、ボリューム満点。
カレーは甘口・中辛と2種類の辛さから選べますよ。
定食メニューには、ポーク卵、ゆし豆腐、チャンプルー定食、沖縄みそ汁、A・B・Cランチなども並んでいます。
昔ながらの沖縄料理が満載のメニューを眺めるだけで心が躍りました。
「食べきれなかったら、折箱に入れて持って帰ってね」と仲里さん。
うみちか食堂は、沖縄食堂ならではの心温まるおもてなしが味わえる、ジョートー(上等)な店でした。
Photo:藤井 千加
Text:平良 美由紀
(取材:2024年2月)
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