石垣島から高速船で約10分というアクセスの良さと昔ながらの町並みが美しく残る竹富島は、多くの人に愛される人気の観光地です。
そんな竹富島にある、周囲の島々や、夕日や星空が望め、歴史を感じられる場所、西桟橋を紹介します。
1.竹富島の絶景スポット
西桟橋は集落の中心部から西側の海岸に向かって徒歩で約10分、自転車で約5分ほどの場所に位置し、全長は約105m、幅は約4mの桟橋です。
2005年には、国の登録有形文化財として登録されました。
西桟橋からは、石垣島、小浜島、西表島、嘉弥真島が望め、日が沈む西側に位置していることから、サンセットスポットとしても人気の場所です。
桟橋の手前の木陰に駐輪場があります。
潮の満ち引きにより表情を変える海の景色や、時間帯によって変わる空の色は美しく、何度も訪れたくなる場所です。
年に数回、大潮の満潮時には水位が高くなるため桟橋が海に沈んでしまう現象も起こります。
このような状況に遭遇した時は、十分に気をつけましょう。
2023年には、老朽化した桟橋の補修工事が行われました。
以前に比べて先端の部分は、海水に濡れるとデコボコなどが無いため、非常に滑りやすくなっています。
滑って怪我などしないように細心の注意が必要です。
西桟橋からの夕日を見たい人は、竹富島に宿泊することをオススメします。
宿泊先に御夕飯がついている場合は、夕日を見に行く時間帯に被らないよう前もって宿泊先に声かけしておくと良いでしょう。
2.西桟橋からお米を作りに西表島へ
西桟橋は、1938年に建設された竹富島で最初の近代的桟橋でした。
竹富島には農耕地が少なかったため、復帰前の1972年までは、西表島に水田を作り、耕作のために「イタフニ」と呼ばれる船や、松をくり抜いた船で長時間かけて通っていました。
西桟橋はそのための港として整備されたものだそうです。
西桟橋の先端部分は、干潮時にも使用できるように設計されています。
西表島で収穫したお米などを台車に乗せて運べるように幅の広いスロープ状に形成されています。
竹富島の島民の暮らしを支えて来た西桟橋の歴史を知ることで、桟橋から望む美しい景色にも深みが増します。
photo &text : 水野 暁子
(取材:2024年3月)
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