宮古島市総合博物館

宮古島市総合博物館

宮古島市総合博物館は、「宮古の自然と風土」をコンセプトに、宮古島の自然・歴史・民俗・文化について知ることができる施設です。

現代ではなかなか知る機会の少なくなった宮古の生い立ちに触れ、遠い昔の宮古島に想いをはせてみませんか?

1.宮古島の歴史の息吹

館内は「歴史・民俗」と「自然・美術工芸」の2つの展示室に別れており、「歴史・民俗」コーナーの入口にはピンザアブ洞穴で見つかった人骨のレプリカが展示されています。

これはピンザアブ洞人と呼ばれ、現在日本国内において3番目に古いとされる人骨であり、大変貴重なものです。

旧石器時代、最終氷河期といわれる2万6千年前の宮古島にも、すでに人類は歩みを進めていました。

当時の宮古島の景色はピンアザブ洞人にはどのように映っていたのでしょうか?

さらに、ピンザアブ洞穴からはシカの骨も見つかっています。

発見されたシカは「ミヤコノロジカ」という固有種。

すでに絶滅していますが、博物館では骨格標本のレプリカが観覧できます。

2.島尻地区の伝統行事パーントゥ

博物館では、国の重要無形民俗文化財およびユネスコの無形文化遺産である「宮古島のパーントゥ」の展示が人気です。

宮古島島尻の伝統行事パーントゥは、面、ツル草、集落の神聖な古井戸の泥を身にまとった3体の来訪神パーントゥが、島尻集落の人々や家、車などに泥を塗ることで厄をはらう神事です。

宮古島のお土産にも人気のパーントゥグッズですが、博物館の「リアルパーントゥ」もぜひご覧ください。

3.美しき島の贈り物を展示

「自然・美術工芸」のコーナーでは、美しい海洋環境が育む宮古島の特徴的な生態系がご覧になれます。

沖縄県の絶滅危惧Ⅱ類に指定されている貴重なヤシガニをはじめ、エビ、ウミガメ、特徴的な貝などが、数多く展示されています。

カツオ漁で栄えた宮古(ミャーク)の水産業史が記されており、サバニと呼ばれる小型のクリ舟にのり、漁に向かう漁師の様子を今に伝えています。

現在の宮古諸島には、十数隻しか見られませんが、以前は、漁業のさかんな集落の浜には、多くのサバニが見られました。

宮古島、知れば知るほどおもしろい。という宮古島市総合博物館では、宮古島の自然・歴史・民俗・文化を、まるごと知ることができます。

博物館でぜひ、宮古島の新しい魅力を発見しましょう。

Photo&Text:松山 雅斗 

(取材:2023年12月)

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