マングローブという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
熱帯や亜熱帯地域の海水と淡水が交わる浅い泥地などに生育する植物の総称です。
そのマングローブのうち、オヒルギ・メヒルギ・ヤエヤマヒルギの3種を見られるのが「慶佐次湾のヒルギ林」で、ここは本島で最大規模のマングローブの林であり、国の天然記念物にも指定されています。
やんばる国立公園の一部である慶佐次湾のヒルギ林を含む一帯は「東村ふれあいヒルギ公園」となっていて、マングローブ林や周辺に生息する水辺の動物などを鑑賞することができます。
公園入口では巨大なシオマネキのオブジェが迎えてくれます。
これを目印にすれば迷うことはないでしょう。
1.天然記念物のマングローブ林は不思議な空間
駐車場近くには展望台があり、まずここで全景を見晴らしてみましょう。
公園内の慶佐次川左岸には遊歩道が整備されているので、まずここを上流に向かって歩き、マングローブやカニ、魚などを観察するのがオススメです。
まだつぼみの状態ですが、オヒルギの花を見ることができました。
遊歩道を進んでいくと、林というよりジャングルのようになってきます。
ただし、両側に密生するのがマングローブであることに変わりはありません。
2.小動物の姿を間近に見ることもできる
遊歩道の上から林の中に生息する動物の姿を観察することができます。
小さい上に保護色なので見つけるのは大変ですが、たしかにカニもいます。
かわいいですが、干潟に降りて生き物に直接触れたりするのはやめましょう。
浅い水中には魚もいます。
お子さんといっしょにお魚探しも楽しそうですね。
地元業者によってカヌー体験なども行われており、陸地だけでなく水上からマングローブ林の自然観察ができるとあって、かなり好評です。
公園があるのは慶佐次川の下流域になり、さらに下流へ行くと数100mで太平洋に出るという位置関係にあります。
そのため、カヌー体験では海まで行く場合もあり、シーカヤックのようなダイナミックな体験も可能です。
案内所もありますので、情報収集に活用しましょう。
こちらの営業時間は8:30~17:30です。
Text:吉田 直人
Photo:根原 奉也
(取材:2023年8月)
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