ハンバーガーというと「ジャンク」「ファストフード」などの言葉が浮かぶと思いますが、「Bricoleur(ブリコルール)」のバーガーは素朴で優しいハンバーガー。
海外の田舎のおばあちゃんが、はるばる遠くからやってくるお客さんに得意料理のハンバーガーを振る舞う。
そんな風景をイメージさせてくれます。
晴れた日は、遠くに海の見えるお庭でゆっくり過ごすのもおすすめですよ。
1.アパレルからスタート。友人3名で店づくり
外国人住宅のオシャレな一軒家を改装した「Bricoleur(ブリコルール)」。
宜野湾市の国道58号から細い坂道を登ったところに店を構えています。
ハンバーガーの形をしたタンクが目印です。
もともとは2015年に我那覇 武丈(がなは たけし)さんが洋服屋としてスタートし、服のお直しやオリジナルウェアの製作をしていましたが、オープン当初から飲食とアパレルの両方をやりたかったことと、ちょうど友人の島袋 優樹(しまぶくろ ゆうき)さんがハンバーガーショップを開きたいと考えていたことから、今のスタイルになりました。
さらにそこへ友人のRUU(ルー)さんも加わり、現在は3人でお店をしています。
フランス語で「手作り」や「はぎれを寄せ集めてひとつの服を作る」という意味を持つ「Bricoleur(ブリコルール)」。 (写真左から)洋服を作る我那覇さん、バーガーを焼く島袋さん、洋服を販売するRUUさんのそれぞれが集まってひとつの店ができるという意味が込められています。
2.素朴で優しく、軽やかなハンバーガー
「旅先のニューヨークで食べたバーガーの味が忘れられませんでした。スタッフも楽しそうに調理していて、そんな雰囲気で自分もお店をしたいと思ったのがきっかけです」と話す島袋さん。
沖縄に戻って人気店でバーガー作りを学びながら、「自分ならこうしたい」「もっとこうした方が美味しくなるのでは」という気持ちが湧いてきたそうです。
人気トッピングのアボガドと島豚ベーコン、チーズを贅沢に挟んだ「ABCバーガー1,600円」。
パティは厳選素材の牛豚合い挽き肉、バンズは浦添市にあるパン屋さん「hoppepan(ほっぺパン)」に特注している全粒粉入りの白焼きバンズを使用。
存在感のある島豚ベーコンの、燻製の豊かな香りと肉の旨みが噛むたびに口いっぱいに広がります。
「素材の風味をそのまま感じられるよう、あえてソースを使わないのがこだわり」と話す島袋さん。
ボリューミーな見た目によらず、女性でもペロリと食べられます。
付け合わせのフレンチフライは、しっかり甘みのあるベルギー産じゃがいもを塩とローズマリーだけで素材本来の旨みを引き出しています。
ニューヨークでバーガーと共に食べたというホットドッグ。
「チリチーズドッグ950円(単品)」は島豚100%の極太ソーセージに、自家製チリビーンズ、ハラペーニョ、チェダーチーズが合わさって食べ応え抜群です。
実はコーヒーショップをやろうと考えていたこともあるという島袋さんはコーヒーにもこだわっています。
バーガーに合わせて、沖縄市にあるコーヒー専門店「豆ポレポレ」に特注で焙煎してもらう豆で淹れる「アメリカーノ450円」。
バランス型といわれるタイプで、ブラックはもちろん、ラテにしても牛乳に負けない豆の濃厚な風味が楽しめます。
3.ヴィンテージ服も訪れるべき理由のひとつ
ヴィンテージ服はアメリカとヨーロッパを中心に、アフリカや南米、日本など世界各国から買い付け、1970年〜80年代のカジュアルなヴィンテージTシャツなど「自分たちがいいと思ったもの」を取り揃えています。
我那覇さんのリメイクやオリジナル商品も多く、1960年〜80年代のフランスやドイツの作業着5枚をバラして1枚に再構築したデニムジャケットや、洗濯したり何度も着ているうちに味わいが出てくる「育てるカットソー」など、「Bricoleur(ブリコルール)」ならではの世界観が魅力です。
リペアは着られなくなってしまった服をジャケットや帽子に生まれ変わらせたり、サイズアウトした服を体型に合わせてくれるので、お気に入りの服を捨てずに長く着ることができます。
沖縄で楽しむバーガー×ヴィンテージ服のオシャレな組み合わせ。
観光名所も多い中部エリアで、ふらっと気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
Photo&Text:金城 絵里子
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